b1968ac2.JPG錯視図というのか、何というのか、よく分かりませんが、
この図を初めて見たときは、感動しました。
(ご存知でない方、写真をクリックして、拡大して、ぼ〜っと眺めてみて下さい。
グルグル回り始めるはずです。)
「私が(ピアノで)やろうとしていることはこれだ!」
などと思って、
その何年か後に、偶然、ポスターを見つけたときは、すぐに買い、
一時期、壁に貼ったりしていたものでした。
単純な幾何学模様が、その巧妙な配置の仕方によって、
突然、独自の生命を持って動き出し、
単なる丸や円柱などという図形や、作者の手、見ている者からも離れて、飛び立つ。
私が、演奏に求めていたことと一致したような気がしたのでした。

演奏とは、楽譜を再現すること、
楽譜上の音符、休符、リズムなどを再現(=演奏)するときに、
演奏されたもの(=音楽)が、
作曲者からも楽譜からも演奏者からも聴衆からも離れて、浮遊し始める、
音楽がそれ自体の生命を持って、自由に羽ばたく、
こういう瞬間を求め、こういう瞬間に魅了され、憧れて、
音楽の世界にはまっていったのかもしれません。
実際には、そういう瞬間というのは、何年に1度、いや、何十年に1度くらいの割合で、
今も、ひたすら、その奇跡的な瞬間を追い求めている感じです。

でも、本当に追い求めているものは、それだけでもない気がするのです。
この錯視図を見るたび、こういうことを求めているという気持ちと、
何かが違うという気が交錯し、
頭の中がグルグル回って(@@)、
未だ、何が違うのだろうかと、考え続けている私です。
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