10b57472.jpgこのところ、雑事に追われています。
このところ、ではなく、私の今までの人生、ずっと、かもしれません(笑)。
雑事、雑用の専門家。

ひょんなことから、和紙に筆で詩を書かなくてはならなくなったのですが、
なにしろ書道なんてものは15年ぶりぐらいで、
まず、筆を買いに走りました。
硯は、ビンの蓋で代用。
ほかにも雑事がたまっており、練習(書道の)をする時間も惜しいので、
無謀とも思われましたが、大きな和紙に、買いたての筆に、墨をつけ、
いきなり書き始めました。

あまり目を近づけ過ぎると、一体、何を書こうとしているのか、バランスがまるで分からなくなり、
逆に遠すぎても、バランスが取れない。
一文字中の細かい部分に神経を使って、その部分は上手くいっても、
一文字全体のバランスは悪かったり。
またたとえ一文字がうまく書けても、1行(縦、横)のバランス、全体のバランスで見ると、
その文字が全体の調和を崩す原因になっていたり。

ピアノを演奏する上でも、全く同じことが言えるので、
書と音楽とで、神経の使い方に思わぬ共通点を見た気がしました。

書であれ、音楽であれ、舞踊であれ、料理であれ、
それらの頂点を極めようとする人の精神はきっと同じところに向かっているのでしょう。
同じところへ昇華されていくのでしょう。